続ブレンハイムスポットあるいは道草俳句日記 俳句

『鏡』 第二十四号

『鏡』第二十四号 より

判子屋に苗字の増える四月かな  大上朝美


判子屋さんの仕入れ事情を知らないけれど、
注文されて入荷したものがそのままラインナップに加わったのか、
それとも見込みでいくつかの苗字を増やしてみたのか。
四月に増える苗字は期待の新人みたいで可笑しい。



税務署の桜からまづ満開に  笹木くろえ

街のあちらこちらの桜、遅速の順序は決まっている。
日当たりの関係だろうか。うちの近くでは商工会議所の桜が一番早い。
住んでいる街と、桜への愛着。



水木しげるの水を浮かんでくる蝌蚪よ  羽田野令

水木しげるの水ってなんだろう。
妖怪っぽい水かな。
この蝌蚪たちは普通の蛙にはならない気がする。


合計のかなしきこともバナナかな  三島ゆかり

謎めいているが、なんとなく叩き売りをイメージ。
威勢がいいようでちょっとかなしい。









テーマ : 俳句
ジャンル : 小説・文学

俳句甲子園 和歌山

俳句甲子園の和歌山大会。
決勝では、勝った方も負けた方も涙。
高校生の吸収力にびっくり。
初めて旗を上げるお役目をいただき、責任重大だから必死で集中して聞いていたら、どっと疲れた。

句集『n≠0 PROTOTYPE』 兵頭全郎

川柳の句集です

『n≠0 PROTOTYPE』 兵頭全郎 (私家本工房)より

こめかみで続く絵本をめくる音

ジャガイモの芽が出放題のコメント欄

妖怪の単位を決める会に出る

水面をゆがむ光と河童文学

船頭を触れれば溶ける糸で編む

もう二度と砂漠は見ないところてん

超ウケるんですけど盛者って何

オリオンの腰に回した手のやり場

返却口に詰まってからの創造主

おはようございます ※個人の感想です

来た道を電波時計に消されていく



主人公がひたすら理不尽な目に遭い続けるという映画がたまにあるが
なぜだかそんな読後感。
しかも主人公なので最後まで死なないという・・・
しかも伏線がたくさん張り巡らされているがほとんどわからないという・・・
(個人の感想です)

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ジャンル : 小説・文学

『木簡』 山口昭男句集

『木簡』 山口昭男句集(青磁社)より

土色の顔の出てきて飾売る
人座るところ野菊の咲くところ
舌打ちの女出てくる大文字
種採の顔見せぬまま終りけり


定点観測系。
カメラは固定されていてそこに動きが発生。


てつぺんにあきて天道虫おりる
むづかしきことをしてをり金亀虫
金亀虫もんどり打つてもとの位置


昆虫観察系。ほのぼの。


ががんぼを大づかみしてこの女
秋の蚊をつかみすてたる野守かな


変奏で昆虫虐待系。


そのほか好きな句。

ここからは別の人来て大根干す
掛けてゐる袋に色の生まれけり
手毬の子汚れることを嫌ひけり
見えてゐる水鉄砲の中の水
水溜みんなきれいや菌山
傘開く大きな音や豆の花












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ジャンル : 小説・文学

オルガン 9号

オルガン 9号より

永遠の運転席に来てしまう  福田若之


悪夢。運転が怖くてペーパードライバーでいる身としては・・・。


かざぐるまふつうに夜が来るわかる  宮﨑莉々香

最後の「わかる」が気になる。理解よりは共感の「わかる」かな。


芽吹く枇杷袖のほつれてゐる身体  宮本佳世乃


身体と衣服の境界さえも、もはや曖昧になっている。


持ち上げられし花の酒花の中  生駒大祐

持ち上げるという抑えた表現。幸福な浮遊感。


雲雀まるい言語ありったけの歌謡  田島健一

この句全体がありったけという感じ。


オルガンの奥は相撲をするせかい  鴇田智哉

考えてみると相撲って不思議。


座談会 「オルガンからの質問状」斉藤斎藤×オルガン のボリュームがすごく、
その上、私は『人の道、死ぬと町』未読なのにも関わらず、読みやすい記事だった。
ただ、読み進むうちになぜか色々なことに対し、自分の立場を表明しなきゃいけない気がしてきて、ちょっとモゾモゾした。
いや、そんなことは別に書かれていないんですけど・・・。



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プロフィール

由季

Author:由季
大阪泉州在住 
2014年に『犬の眉』という句集を出しました。
キャバリアKCスパニエルのくりまる(2004年12月18日生)の世話係です。

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