続ブレンハイムスポットあるいは道草俳句日記 嵯峨根鈴子句集「ラストシーン」

嵯峨根鈴子句集「ラストシーン」

嵯峨根鈴子さんの第三句集です。邑書林。

全員のたどりつきたる春の罠
姿見へ真つ直ぐ入る春の猫
子かまきり本気の数となりにけり
ざくろ割れさうで叱られさうで雨
正月のいたるところに貼つてある
震度5がくるぶしにある雛納
かき氷匙一本が号泣す
ヘヤピンを抜かれて菜の花は蝶に
秋の陽を拭うて入る真珠店
金魚田のつまりさびいし水なのか
どのかほも自分にいそしむされかうべ
一匹死に春の金魚の買ひ足され
おとうとを薄めてみどりのソーダ水

されかうべの句、何か可笑しい。
以前、嵯峨根さんにお会いしたときに伺った話
うろ覚えなので間違っているかもしれないけれど。
吟行などで作った句も発表のときには全て自分の思う方向に
作り直すとのこと。
それを人から改悪と言われてしまうこともあるとのこと。
その時は、へー、ほー、と感心しながら聞いていて、
でも作り直した結果全部同じカラーになったり
作為が見えすぎたりしないんだろうかとふと思ったんだけど
この句集でそういう印象は受けなかった。
もっと自由度のある感じ。
かといって自然体というのでもないけれど。




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プロフィール

由季

Author:由季
大阪泉州在住 
2014年に『犬の眉』という句集を出しました。
キャバリアKCスパニエルのくりまる(2004年12月18日生)の世話係です。

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