続ブレンハイムスポットあるいは道草俳句日記 オルガン8号

オルガン8号

オルガン8号より

旋律の射し込むと鳥しばたたく   鴇田智哉
すごろくのとおりのろくでなしになる  福田若之
冬ざれの湿地見つめる鏡かな  宮本佳世乃
唐国に人を渡せる大旦  生駒大祐
子に着せて古いふくろふから守る  田島健一


今号の内容に、「プレーンテキストってなんだろう」という生駒氏と福田氏の対談がある。
情報処理用語のプレーンテキストの定義を厳密に考えるとわかりにくくなるけれど、ここでは付加情報を除いた俳句のデータ部分を示しているよう。それ以外の部分はこの対談では「ノイズ」と呼ばれている。

古い話になってしまうけれど、私自身はインターネット普及前に、パソコン通信のネット句会で俳句を始めたから、最初に接した俳句はまさしくプレーンテキストのかたち。
「俳句はいくら作ってもフロッピー1枚に収まるところがいい」と思っていた。
そのころのPCのディスク容量はとても小さくて、そのことで仕事上など苦労していたのも関係しているかもしれない。
当時私が抱いていた「俳句」のイメージには、例えば句集の表紙や質感、字体や並び順などは一切含まれていなかったように思う。
縦書きでなくてもいいし、ルビとか前書きとか旧字とか、データとして扱うのに面倒な部分はなるべく無いほうがよかった。
さすがに長く俳句に関わってきて、俳句にまつわる「ノイズ」の部分にも興味や愛着を感じるようになっている。
けれど原点はあの身軽さなのかも。メモ帳とかフリーのエディタソフトで扱える身軽さ。
そんなことをこの対談記事から思った。





テーマ : 俳句
ジャンル : 小説・文学

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プロフィール

由季

Author:由季
大阪泉州在住 
2014年に『犬の眉』という句集を出しました。
キャバリアKCスパニエルのくりまる(2004年12月18日生)の世話係です。

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