続ブレンハイムスポットあるいは道草俳句日記 小津夜景 『フラワーズ・カンフー』

小津夜景 『フラワーズ・カンフー』

前回フォントのことしか書かなかったので好きな句など・・・。

小津夜景『フラワーズ・カンフー』(ふらんす堂)より

黴のパンあるいはパンセ風に寄す
大伽藍くぐらんごとく読みはじむ
うたかたと鷽の古式なかくれんぼ
フイルムは深き眠りに降る砂か
くらげらの声をひかりは書きしるす
冬といふしなやかな字を忘れもし
ぬつ殺しあつて死合はせ委員会
ゆけむりの人らと少しかにばりぬ
あけぼのよとろんぼおんの肺に満ち
くらげみな廃墟とならむ夢のあと


短歌あり、散文ありの構成で、よくある句集のつくりとは違う。
句は破調や字余り等少なく、端正なリズムが続く。
作者の興味範囲の広さか、様々なジャンル出自の言葉がちりばめられているが、それぞれの元の世界はさほど引き摺っていないように感じた。
定型の器と、言葉だけがさらりと存在し心地良い。
散文に、ふなっしーみたいなのが出てきて楽しい。




関西は今日の風が春一番だったらしい。
強烈。

テーマ : 俳句
ジャンル : 小説・文学

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プロフィール

由季

Author:由季
大阪泉州在住 
2014年に『犬の眉』という句集を出しました。
キャバリアKCスパニエルのくりまる(2004年12月18日生)の世話係です。

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